
仕事中に電話を待っていました。
朝から近所の猫友さんと倒れていた三毛ちゃんの事で心配して、別れて通勤したままだったから。
「電話するわ」と、言った猫友さんからの着信を待ちながら仕事を悶々として・・・
一度鳴った携帯に出られず、手の空いた時に掛け直しました。
「どうでした?」
「ああ、知らせてくれて良かったわ、あの子は亡くなっていたわ」
「!!やはり、可哀想に、一昨日の夜は撫でたのに・・・」
予想通りの不幸に涙声になってしまった・・・悔しい、何があったのだろう。
「私がお寺へ連れて行きます。仕事が終わったら伺います」
そう言って、発見した私が供養すると伝えた・・・すると。
「いえ、あの子はウチの子でした」
☆ ☆ ☆ ☆

驚くも何も・・・「え!まさか、どうしたの?」
「まるこちゃんと言う可愛い猫なのよ。ママもウチに居たの」
猫友さんの外猫だったのです。
「ずっとウチの庭で生活していた子なのよ。5日ほど前から帰らなくて探していたの」
5日程の迷子だったそうです。
近所を探したけど会えなかったので、気にしていた「まるこちゃん」と言う三毛猫ちゃんでした。
「今までも1~2日位は帰らない日があったけれど、他でもエサを貰っている様だったの」
「でもね、今回はもう5日も帰らなくて、寒いし心配していたところだった」
今朝は遺体を見てからショックで、しばらくは電話どころでは無かったのです。
私が一昨日の夜に気にしてカリカリをあげた事、頭を撫でた事を伝えたら
「ありがとう、最期に寂しい思いをしてないわね、撫でてくれたのね」って、涙声です。
迷子とは!・・・偶然に発見しなかったら、知らないお宅で亡くなって遺体を発見できなかったかもしれない。
そう考えると、たまたま近所の猫友さんへ朝から電話してしまった事が幸いした。
「まさか自分で家に連れて帰れるとは・・・良かったわ、教えてくれて会えて良かったわ」
その庭のお宅は保健所へ朝に電話したそうです。
一歩違いで保健所が来る前に私が猫友を呼び、本当の飼い主さんの手で遺体を発見できた訳ですが・・・無念。
「会えたのは奇跡だわ、保健所が来る前に会えて良かったわ」
しかし亡くなっているのは悔いが残る・・・事故なのか、病気なのか。
(一昨日には生きていたのだから無念な・・・複雑な想いだった)
まるこちゃんのお家から近いお宅、その家のエアコン室外機で夜に暖をとっていたそうです。
そのお宅のお婆さんは、猫がいても気にせず追い払う事をせずその夜は寝たそうです。
翌朝に庭に三毛ちゃんが倒れていたのを見て(野良猫と思い)保健所へ電話を掛けた。
「迷子のままでは会えなかった。悲しいけれど、自分の手で供養してあげられる、ありがとう」
口内炎で薬を与えていたところだったと聞きました。
「エサに薬を混ぜていたのよ、急に寒くなったし食が細り体力が落ちたのね」
遺体には外傷は無かったそうです。
「きれいな身体だったわ、血も付いてなくて自然に亡くなった様だわ。安らかな良いお顔でした」
5日の放浪で弱ったまま、お家の近くで過ごし、安全なお庭で倒れ静かに息を引き取ったまるこちゃん。
「ママに会えたのにね」元気な姿でお家に戻れたら良かった。
一昨日の夜に偶然にもお座りしていた子、撫でたらニャン!と、可愛く鳴いた姿を思い出す。
「大人しくて可愛くて、何度か里親募集をしたのにご縁が無くて。。。」
「でも知らない家に貰われなくて良かったわ、こうして寿命が尽きて、私が他の子と一緒にして(葬って)あげられるから」
(仕事中の長電話、私の目は赤くなって・・・雑用で隠れていました。)
数日後、まるこちゃんへピンクのお花を買い、Mさん宅へ伺いました。
「ありがとう、あの子にぴったりの明るいお花、本当に可愛い良い子でした。」
ちょっと弱ったまま迷子になって近所を放浪したまるこちゃん、ママに会いたかったね。
知らない場所でも嫌な思いをせずに過ごしたかな?体力が持たなかったのかな?
冷えてしまうと飢えは辛いです。
もしも迷子の子がいたら「近所にエサを置いておく」と良いです。
(迷子の事をお断りして置きエサをします・・・ウチの詩織さんもそうでした)
どこに居るかわからないですが、エサが頼りになって数日は頑張れます。
そのエサを食べて、体力がついたら、万が一家に辿り着けるかもしれません。
また、エサ場に通う猫をチェックして、迷子に出会えるかもしれません。
「迷子になっても諦めない」
探す事を諦めたらそこで終わり。。。以前、猫の先輩に言われました。
まるこちゃんは、体調が悪かったから方向感覚が鈍ったのでしょうか、亡くなったお宅はMさん宅の裏の方でしたから「いつでも帰れる」と散歩のつもりだったのかもしれません。
いつもなら帰れたのに、体力が無かったね。
最期にママに抱かれてお家に帰ったまるこちゃん、何度か里親募集をしてもママのお家に居て良かったね。
もう遠くに行かないで、ママの元で安らかに・・・そして、今頃はお空です。
まるこちゃんは、最期にママに会いたくて私を呼んだのかもしれません。
(本気でそう思いました)
「一昨日の夜のお姉さん、ママへ伝えて、まるこは此処に居るよ」
夜に一度会えて良かった。まるこちゃんは良い子だったね。
Mさんの可愛いまるこちゃんへ、心よりご冥福をお祈り致します。
☆最後に☆ 「会えて良かった」猫友さんがそう言う度に胸が痛みました。
良かった訳がないです。・・・生きて会いたかったはず。
せめて供養ができる、それを無理して「会えて良かった」と繰り返すMさんの泣き顔を見て、私は迷子を早く知っていたら。と、悔しい思いでした。
でも飼い主さんがそれ以上言わない・・・私が悔しくても、何を言っても亡くした子は帰らない。
可哀想でお悔やみしか言えませんでした。
「夜に撫でたら、とても可愛い子でしたよ」としか言えませんでした。
★ご訪問頂き有難うございました。里親募集をしてもママの元が良い!きっとまるこちゃんは、最期までママが大好きだったね。まるこちゃんへ!捧げます。☆★

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